シベリアの大地の荘厳な営み。
鹿の皮をまとい、鹿の肉を食い、自らが鹿を兄弟だと思う猟師の、大自然への畏敬と、自然との共存が、パヴリーシンの絵とともにみごとに描かれています。
大自然の中での営みは、すべてが自然の摂理に従っているのです。
鹿に親しみを持ち、愛を持っていながら、自らの生を得るために、人は鹿を殺し、皮をそぎ、肉を喰らいますが、鹿に対する敬虔を決して忘れることはありません。
人は生きるために肉を食べるのですが、決して鹿を物としては見ていないし、感謝すらしているのです。
川を上っていく猟師の心理描写、様々な動物が棲息する大自然の描写、様々なオノマトペ…。
壮大な詩の朗読が自らの心にも響いてきました。
パヴリーシンの細密画に描かれるシベリアの民俗の生活。
子どもたちには少し難しいかもしれないですね。