社稷洞とは著者が慣れ親しんで育った町。そんな社稷洞が時代の移り変わりとともに姿を変えていくさまを日記のように描いてあります。
路地でパーマを当てるおばちゃん・ベーゴマを廻して遊ぶ子供たち・大きな柿の木・長く続く階段。全て「人」でつながっていたトンネ(町)は再開発が始まると同時に取り壊され、今や高層ビルに取って代わられ跡形も無いそうです。古き昔を偲んでこの絵本を作り上げたとありますように、ソウルの路地裏の風景がいきいきと描かれていました。写真をぼかして載せられているため表情がやや怖く感じました。小学校中学年向き。