あんずやすもも、さくらんぼがたくさん実るパグマンの村。
この村で生活する小さい男の子ヤモのお話です。
小さいながらも町でさくらんぼうりを任せられるヤモ。
苦労しながらもさくらんぼを売り、手伝いをしっかりできた喜びでいっぱいになる姿は、見ているとほのぼのとした気分になります。
ヤモのお兄さんは戦地へ兵隊として行っています。
ヤモが時折お兄さんのことを心配したりするのですが、町や村の雰囲気からは戦争のイメージがあまりありません。
のんびりとした村の子供の成長を綴る絵本だとばかり思っていたのですが・・・違いました。
最後の1ページを目にしたときに、胸が締め付けられる思いでした。
それまでがあまりに幸せそうだっただけに。
人々の幸せを奪う戦争。
その残酷さを改めて思い知らされました。