子供にも分かりやすく、皆が幸せに生きて行くことの難しさ、それゆえ、それが実現したときの嬉しさが語られています。
最初、ねずみはあらいぐまの食べ物を盗むのですが、悪いことというよりも、そうしなければ生きていけないのです。あらいぐまも正義を振りかざして取り返すこともできますが、ねずみも困らないように一計を案じます。
最後はみんなで畑を耕して豊かな実りに恵まれ、幸せな終わり方をします。
大人の私は、理想の共産主義社会だな、などと穿った見方をしてしまいますが(笑)、個人のではなく、社会の幸せに目を向けさせてくれる優れた絵本だと思います。