あまりの美しさのため、女神ヴィーナスの嫉妬を招き、過酷な運命に
翻弄されるプシケー。
その美しさに心を奪われ、母ヴィーナスの命令に背き、愛の矢を
自らの胸に射るキューピッド。
ローマ・ギリシャ神話を基に書かれた物だそうですが、切ない恋愛小説
を読んでいる気分でした。
前半はプシケーの孤高の美しさゆえの苦悩、後半はキューピッドを
思うあまり、幾度となく過ちを犯す「おばかさん」なかわいい女性を
堪能し、ひさしぶりに胸キュンを味わいました。
ル・カインの絵というだけで選んだ作品です。
モノトーンですが、見開き2ページの婚礼の場面は見ているだけで
ため息が出そうです。