手遊び・なぞなぞ・絵探しが一冊につまった本。・・・と思ったら、え?これ、ぜんぶ手話?!
あっという間に子どもも大人も「コーヒー にがーい」「ピザ おいしーい」と動作をして、ニコニコ。遊びながら読むだけ、それなのに覚えちゃう、楽しい!
絵本は「ここはしゅわしゅわ村です。おいしいものがいっぱいあるんだよ。てにもってるものなーんだ? あまくてつめたいとけるもの これなんだ?」となぞなぞからスタート。こたえは・・・「ぺローンぺローン アイスクリーム あー とける」。自然に「アイスクリーム」と「とける」を手でマネして覚えてしまうのです。
「わー、この本おもしろいね!」わが家の5歳の娘も、手話というものが(一応説明したのですが)何だかはっきりとは分かっていないものの、目を輝かせて「これ読みたい」と本をもってきます。「ピザの上におにぎりがのってる!あ、アイスも!」と大騒ぎです。『ぼくと おおはしくん』(2011年出版)で講談社絵本新人賞を受賞したくせさなえさんの絵は、懐かしいような生き生きした画面に遊び心がつまっていて、子どもがすーっと入りこめるみたい。
いつか手話を必要とする場面に出会ったとき、簡単な手話でも、子どもが目を輝かせて動作(手話でお話)できたらすてきだな〜と思います。くせさんが甥っ子のために企画された本だそう。『しゅわしゅわ村のどうぶつたち』と同時出版。たくさんの人に読まれたらいいな。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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