大人も子どもも“名作を読もう” 安房直子+いもとようこ
長い長い間、一羽もすがたを見せなかった たんちょうづるが群れをなしてきた――。はたして、そのわけは……。
猟師の長吉が嫁をもらった晩、白い着物に真っ赤な花を髪に飾った女が、模様のない青い皿を祝いの品だといって置いていく。その女を見て、長吉はその日、誤って殺した鶴を思いうかべる。皿を使い出してから幸運が訪れたように思うが、長吉がぽっくり死んだ日から皿に次々と鶴の模様が浮かび出す。家族の者が死ぬ度に皿の鶴は数を増していくが……。
白い着物に真っ赤な花を髪に飾った女が、模様のない青い皿を結婚祝いの品といって長吉の家に置いていく。ちょっとふしぎで怖いお話。
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