「おそくまでおきてるとおばけがでるわよ」
お母さんはそういうけど、ほんとかな?
ぼく、おばけなんかちっともこわくないもん。
ベッドの中で目をぱっちりあけて、ぼくは考えます。
そうだ、あしたおばけをつかまえにいこう!
翌朝、げんきいっぱい、虫とりあみをもって、ぼくは、おばけとりに出かけます。
でもおばけってどこにいるのかな?
途中で出会ったねずみに聞いたり、うさぎに聞いたり。
ふわふわした白いおばけをさがして、「えいっ」とつかまえようとするけれど、あれれ、おばけじゃないみたい……。
森の奥にいるっていったのに、おばけはどこにもいない!?
「くすのきだんち」シリーズにファンが多い、末崎茂樹さんのしかけ絵本です。
森の入り口からしかけがスタート!
なんといっても、さまざまな穴の形がおもしろいのです。
樹々の間に穴があいていて、むこう側の風景が見えます。
穴から白くてふんわりしたものが見え、ページをめくると正体がわかるお楽しみ。
お話やしかけはもちろん、その穴の形の不思議さも楽しめるはず。
「おばけ、つかまえるぞ!」「こんどこそ、つかまえるぞ」
男の子はおばけには出会えるのでしょうか。
おばけとりというテーマとしかけは、子ども心をきっと刺激しますよ。
「ぼくもおばけさがしにいく!」
そういわれたら、親子で虫とりあみをもって森をうろうろしてみましょうか。
いつか、ちっちゃくてかわいい、白いおばけに出会えるかも!
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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