農場に暮らす、ちいさなおんどり。姿も、ほかのにわとりと違うし、自分の世界をもっていて、とても個性的。にわとり仲間からはいじわるされますが、たとえば、馬とは、とても仲良し。そんな、ある日、農場から、にわとりが産んだたまごが盗まれます。そこで、農場の動物達は、夜の見張りをたてることにしました。
ちいさなおんどりは、見張りをかってでますがおんどりのたいしょうに、「ちいさすぎる」と言われます。居場所を失ったちいさなおんどりは農場をあとにしますが、でも、「ぼくはぼくで、じぶんにできることをすればいいんだ」と思い直し、農場へもどります。その夜、農場に忍び込んだきつねを見つけ農場の仲間に知らせたのは、ちいさなおんどりでした。次の朝、たいしょうから一緒にときをつくるよう告げられたちいさなおんどりは、誇らしげにときの声をあげるのでした。
子どもたちへメッセージがダイレクトに表現された絵本です。読んでもらう子どもたちは、必ずしも反応を表に出さないかもしれません。けれど、子どもの心に静かに伝わり、自分自身で何かを解決したいとき、勇気をもらいたいとき、きっと彼らの心の支えになることでしょう。
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