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えほん新定番 from 好書好日

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気持ちよく晴れる日が続き、ようやく秋めいてきました。絵本を読んで、ちいさな秋を見つけに出かけませんか? 落ち葉やどんぐり、きのこなど、秋を感じる絵本を集めてみました。朝日新聞社の本の情報サイト「好書好日」の記事よりご紹介します。
(文:好書好日編集部)

西原みのりさんの絵本『おちばいちば』

『おちばいちば』(ブロンズ新社)は、不思議な市場が舞台の絵本。木の実で作ったごちそうや落ち葉のスカートなど、食べ物から衣服や雑貨まで、すべて落ち葉や木の実でできた品物がずらりと並びます。市場で使えるのは、どんぐりぼうしのお金のみ。そんな秋の世界が広がる市場で、小さくなったさっちゃんはお買い物を楽しみます。「本に出てくる落ち葉や木の実を見つけて、外で遊んでくれたらいいなと思っています」と作者の西原さんが言うとおり、落ち葉や木の実を探しに行きたくなること請け合いです。

  • おちばいちば

    出版社からの内容紹介

    さっちゃんが、ドングリのお馬さんに乗ってやってきたのは、なんとも不思議な「おちばいちば」。 木の実でつくったごちそうや、おちばのスカート、ずらりとならんだおちばの魚など、さっちゃんはにぎやかな市場を大満喫。 するとそこへあらわれたのは、大きなキツネ! はっぱを頭にのせると......。

この絵本を通して、自然の中の遊びや、小さな生き物たちに思いを馳せる読者さんが変わらずにいてくれると聞いて、本当に嬉しいです。実際に読者の方から、この本を見てお店やさんごっこをしたよ、という声を聞くことがあります。子どもが自分で新たなお店を考えて開店するのもいいですし、葉っぱのおさかなを作って部屋に飾ってもいいですし、絵本の世界で自由に遊んでもらえたら嬉しいですね。

(西原みのりさんのインタビューより)

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藤本四郎さんの絵本『ねずみのえんそく もぐらのえんそく』

地上のねずみと、地下のもぐらの楽しい遠足風景を描いた『ねずみのえんそく もぐらのえんそく』(ひさかたチャイルド)は、画面の上下で物語が同時進行していく設定が面白い絵本。地上のねずみが蹴ったどんぐりが穴から落ちて地下のもぐらの頭に当たったり、地上では草のツル、地下では木の根っこでブランコをしていたりと、地上と地下の場面が対比するように作られています。ほかにも道の先に何があるのかとページをめくりたくなる仕掛けや迷路の要素など、面白く見せるための工夫がいっぱいです。

息子が小さい頃、隣の家に息子と同じ歳の男の子がいて、いつも一緒に遊んでいたのですが、ある時、うちの庭と隣の庭をつなごうとふたりで庭に穴を掘り出したんです。実際につなぐことはできませんでしたが、こんなに掘って大丈夫かなっていうぐらい掘って(笑)。土を掘っていく楽しさとか、地面の下はどうなっているんだろうとか、そういうところも含めて、子どもたちが作品を楽しんでくれればと思っています。

(藤本四郎さんのインタビューより)

藤本四郎さんのインタビューの全文はこちら

石川基子さんの絵本『ほしじいたけ ほしばあたけ』

『ほしじいたけ ほしばあたけ』(講談社)の主人公は、きのこ村で静かに暮らす干ししいたけの老夫婦。ある日、村の子どもが谷から落ちてしまって、さあ大変! 二人は「変身」をして、体を張って助けようとします。きのこ村の住人として、タマゴタケやキヌガサダケなど、色々なきのこたちが登場するのも楽しいところ。ほのぼのとして、いい感じに脱力しているきのこたちに癒されること間違いなしです。

  • ほしじいたけ ほしばあたけ

    みどころ

    きのこむらのほだぎのさとに住む、ほしじいたけとほしばあたけ。
    きのこ暦123年生まれのふたりは、きのこむらのきのこたちに慕われる長老きのこです。
    ある日のこと、ほしじいたけが裏山にたきぎひろいをしていると、
    むらのこどもたちのひとり、タマゴタケが
    崖下に落っこちてしまったというのです。
    「こりゃ たいへんじゃ!」
    からからに乾いた体を使って、ふうわりと崖を飛び下りるほしじいさま。
    無事にタマゴタケの元に到着です。
    でも、ほしじいさまの軽さでは、タマゴタケと一緒に崖を上がることはできません。
    「いたしかたあるまい。」そうつぶやいたほしじいさまが、
    崖のわきに流れる湧水にそろりとつかると……。

    実は意外と多い「きのこの絵本」の中でも、
    世にも珍しい「ほししいたけ」が主人公の本作。
    生のしいたけにはない、特性を十二分に発揮して、
    ほのぼのしているのに、どこか脱力してしまう、
    何とも不思議な“味のある”ほししいたけ絵本です。

    作者の石川基子さんは、第36回講談社絵本新人賞を受賞した、
    期待の新人作家さん。
    講談社絵本新人賞のHPでは、受賞から絵本出版までの
    制作秘話が連載されています。
    http://ehon.kodansha.co.jp/award/journal/ishikawa/1.html

あからさまに教訓めいた絵本は書きたくないなあとは思っています。「ほしじいたけ」の絵本を、どなたかがブログで「なんの教訓もない」と評していて、それは逆になんだか嬉しかったですね。くだらなくて、なんの教訓もない絵本から、「老いも悪くないな」とか、「躊躇なく他人のために行動するってすごいな」とか、「乾物はいいな」とか、色々と感じてくれる人もいます。そうして自由に、様々に感じて頂けるのが、とても嬉しいです。

(石川基子さんのインタビューより)

石川基子さんのインタビューの全文はこちら

「ほしじいたけ ほしばあたけ」シリーズ

松成真理子さんの絵本「まいごのどんぐり」

男の子とどんぐりの交流を描いた絵本『まいごのどんぐり』(童心社)。どんぐりが大好きなコウくんのカバンは、いつも拾ったどんぐりでいっぱいです。なかでも一番のお気に入りは「ケーキ」と名付けたどんぐりで、どんな時も一緒。ところが、ある日、カバンからケーキが落っこちてしまい……。絵本で「自分を励ましてくれるもの」が描きたかったと、作者の松成真理子さんは言います。「それは、別に『人』でなくてもいい。植物は自分で歩いたり、寄り添ったりはしないけど、私たちを癒やしてくれるものを発しているんじゃないか」と話してくれました。

  • まいごのどんぐり

    みどころ

    ぼくはどんぐり。コウくんのどんぐりです。ぼくのおしりには「ケーキ」とかいてあります。コウくんがつけてくれたぼくのなまえです。
    コウくんはだいすきなどんぐりのぼくといっしょに「よーい、どん」とかけっこをしたり、あめのひもげんきにさんぽをしたり、いっしょに泳いだり。でも秋のある日、「ケーキ」はまいごになってしまいます。次の日もその次の日もコウくんは探しにきます。枯れ葉をはらいのけ、おしりをうえにしてがんばってコウくんに見つけてもらおうとしても、見つけてもらうことができません。やがて「ケーキ」のうえには、白いふわふわがまいおり、ぬくぬくの落ち葉のふとんのなかで眠りこんでしまい・・・。
    太陽のひかりがまぶしくて目をさました「ケーキ」が見たものはなんだったでしょう。季節がうつり、時がうつり、風景が変わるなかで立ち続ける木。木の子ども、どんぐりとコウくんの絆(きずな)。そこには子どもの頃かわした約束を一生覚えているように、心のどこかをつかんではなさない感触があります。胸にせまる絵本です。

「生きる」って、「つなげていくこと」なのかな、と最近考えるんです。祖父、祖母、父、母、そして自分へ……という命のつながり。『まいごのどんぐり』でも、どんぐりのケーキが大きな木へと成長し、葉を茂らせて、またどんぐりの実を落とす。小さかったコウくんも大人になり、もしかしたらお父さんになって、子どもを連れてケーキに会いに来るかもしれない。つながって伝えていく思いや希望のようなものを、描きたいのだと思います。

(松成真理子さんのインタビューより)

松成真理子さんのインタビューの全文はこちら

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