晴れた日。青い空に、ぽっかりと浮かぶ白い雲。縁側に座って、庭を眺めます。大きな木は枝をいっぱい広げ、緑の葉はみずみずしく茂り、その下にはスズメとカラスが佇んでいる……。ある晴れた日の、時とともにうつろう風景を簡潔で清冽な言葉で描きます。絵本初挑戦の現代美術作家の深い色合いの絵が静かな感動をもたらします。しっとりとして、奥行きのある絵本です。
幼児さん向けおはなし会で、気候の良いこの時期におでかけしたくなるような絵本はないかな〜と、本棚を見ていて「発掘」しました。
福音館書店の月刊絵本ですので、かつて息子が幼稚園から持ち帰ったものなのですが、忘れていました。
描かれている空の色、本当に今の季節のよく晴れた日の空と同じ色なのです!
他の絵も温かみと存在感のある絵で素敵です。
文章も無駄なくすっきりとしていてリズミカル。
それもそのはず、絵を担当した伊部さんは、普段は画家としてのお仕事が中心、文の担当のぱくさんは詩人。だからこんなにアーティスティックなのですね。
ぜひハードカバーで出版していただきたいものです。大人の読者が喜びそうな「幼児絵本シリーズ」になりそうです。 (てんちゃん文庫さん 40代・ママ 女の子17歳、男の子15歳、女の子10歳)
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