あなたのこわいものはなんですか?
学校からの帰り道、2人の男の子が「こわいもの」を言い合っています。
病院の屋上、のぼりだけのエスカレーター、つりばし……。
それよりもっとこわいのは――?
2人の想像は、宇宙の果てから地底瑚まで広がります。
そして、大きく広がった想像の世界でたった2人きりになった感覚を味わった時、隣にいる友だちの存在が、あたたかく、大きく感じられてくるのです。
あなたのこわいものはなんですか?
作者の村中李衣さんは、子育ての場やお年寄りの施設、病院、刑務所などあらゆる場所で、絵本の「読みあい」を実践しています。
「読みあい」とは、絵本を介して、その場にいる人の心がつながりあう体験です。
誰にでも、頭の中で何度も思い描く「こわいもの」があります。 それをいっしょに想像して、「だいじょうぶ」と手をつないで進んでくれる人がいたら、どんなに勇気が出るだろう?――そんな思いからこの絵本が作られました。
本書を使った「読みあい」の場では、読後に自分のこわいものを打ち明ける子、「だいじょうぶ」と声をかける子の姿が見られ、その場はあたたかい空気に包まれます。
心のつながりを感じられる絵本です。
※※※帯コメントをご紹介します※※※
「こわがりの人も こわいもの知らずの人も ほら、よく考えて」
(京極夏彦氏)
続きを読む