テーブルの上の素敵なおともだちにまた会える!
お茶を入れるのが得意な、ティーポットのポットさん。
ティーカップやスプーン、ソルトちゃんやフライドポテトのおおもりくんなど、仲良しのおともだちに囲まれて、愉快で可愛らしくて、ほっとするお話で楽しませてくれたのが前作『ポットさん』。
今度は少し外の世界に出たポットさんのお話3つを読むことができますよ。
短くて読みやすいので、小さな子どもたちも一緒にどうぞ。
街に買い物にきたポットさん。ぼうしやの前で立ち止まっています。
そこにはかっこいいぼうしがいっぱい!ポットさんは迷ったすえにお気に入りを見つけたみたい。
なかなか似合っているようですが、なんだかみんながぼくに気づいてくれない…。どうしてかな?
表題作の「ポットさんのぼうし」。ポットさんが、小さな小さなティーカップに上手にお茶を注ごうと努力する姿がたまらない「ちいさなちいさなティーカップ」、ご機嫌ななめのケルトくんの活躍をユーモアたっぷりに描く「ケルトくん」。どのお話のポットさんも、友だち思いで優しくて、みんなの心をほっとさせてくれています。
ポットさんもティーカップも、それからまわりのみんなも、転んだりしたらお茶がこぼれちゃうし、もっと転んだら割れちゃいそうだし、外の広い世界に出れば心配になっちゃうし。気がついたら、あぶなっかしいポットさんを一生懸命、目で追っている自分がいます。でも、お話が終わる頃にはいつの間にかすっかりポットさんのペース。
「ポットさん、ほっとしました。」
不思議な感覚です。
きたむらさとしさんが描く、この愛らしくてほっとする世界。皆さんにも早く味わってみてほしいな。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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