新刊
世界の国からいただきます!

世界の国からいただきます!(徳間書店)

世界26か国の食べものを紹介した、楽しい大判絵本!

話題
やなせたかし おとうとものがたり

やなせたかし おとうとものがたり(フレーベル館)

アンパンマンの作者やなせたかしが弟・千尋との思い出を綴った幼物語。

  • 泣ける

14ひきのやまいも」 夏の雨さんの声

14ひきのやまいも 作・絵:いわむら かずお
出版社:童心社 童心社の特集ページがあります!
税込価格:\1,430
発行日:1984年07月
ISBN:9784494006229
評価スコア 4.63
評価ランキング 3,537
みんなの声 総数 94
  • この絵本のレビューを書く
  • 秋の七草、いえますか? 

     萩、芒、葛、撫子、女郎花、桔梗、藤袴。
     秋の七草である。
     これらは秋に咲く代表的な植物だ。
     秋は紅葉だけでなく、七草のように花として愛でることもできる季節でもある。
     いわむらかずおさんの人気シリーズ「14ひき」は季節ごとに作品があって、花を愛でるようにページを開けば季節が味わえるのがいい。

     この巻は秋の山に14ひきのねずみ家族がやまいもほりにでかけるお話。
     一面秋の、あたたかい色調でうまっている。
     さて、やまいもの長いつるが伸びている場所にやってきた14ひきだが、ここで登場するのが「むかご」。
     「むかご」って何だ?
     文にはこうある。「やまいものつるになってる、おいしいむかご」。
     絵は木に登ってその「むかご」を取っている子どもねずみたちの姿。
     「むかご」って何だ?

     ネットで調べると「やまいもなどの地上の茎の葉腋にある芽が肥大して,球根と同様の性質をもつ塊状組織を形成する」とある。
     なかなか実物を見る機会は、今の子どもたちにはないかもしれない。
     こういう丁寧さがいわむらかずおさんの魅力といっていい。
     14ひきの中のおじいさんねずみが「いもほりめいじん」なように、失礼かもしれないが、いわむらかずおさんはおじいさんの知恵袋だ。
     そもそも子どもたちはやまいもがどういう状態であるのかも知らないのではないか。
     スーパーに行けば、風情もなく積んであるだけだし。

     本来そういうことは自然と学べたはず。
     秋の七草にしても、街の中ではなかなか見ることはない。
     そうなると、秋の七草さえ身近でなくなってくる。季節感がなくなって、ひどい目にあうのは私たちなのに。
     だからこそ、いわむらさんの「14ひき」シリーズは私たちが大切にしないといけない絵本だ。
     子どもたちに「歳時記」は難しいかもしれないが、いわむらかずおさんの絵本ならやさしい。
     やさしくて、季節感があって、しかもとろろ汁のおいしい匂いまでついてくる。
     いうことないではないか。

    投稿日:2014/10/05

    参考になりました
    感謝
    1

※参考になりましたボタンのご利用にはメンバー登録が必要です。

さらに「14ひきのやまいも」のみんなの声を見る

「14ひきのやまいも」にみんなの声を投稿された方は、こんな絵本にも投稿しています

しろくまちゃんのほっとけーき / ぐりとぐら / おつきさまこんばんは / きんぎょがにげた / いないいないばあ / もこ もこもこ / はじめてのおつかい / ねないこ だれだ / がたん ごとん がたん ごとん / だるまさんが

絵本の人気検索キーワード

ぐりとぐら /  はらぺこあおむし /  バムとケロ /  こびとづかん /  はじめてのおつかい /  そらまめくん /  谷川俊太郎 /  ちいさなちいさな王様 /  いないいないばあ /  いやいやえん /  スイミー /  飛び出す絵本

出版社おすすめ



【連載】絵本ナビ編集長イソザキの「あたらしい絵本大賞ってなに?」

全ページためしよみ
年齢別絵本セット