名作『ぐりとぐら』の作者中川李枝子さんが書いた絵本というより児童書の範疇にはいるだろう作品。
 そうはいっても、さし絵はあって、描いているのは中川李枝子さんの夫中川宗弥さん。
 1965年に初版というから半世紀も経っているが、読んだのは2014年に発行された112刷のもの。
 ここまでくれば、りっぱな古典といえそう。
 ある日るるこというちょっとわがままな女の子はお母さんからとても大きなもも色の紙をもらいます。ピンクと書かないのがいいですが、1965年当時はピンクとはあまり言わなかったのかもしれません。
 るるこはこの紙で大きなそしてりっぱなきりんをつくりました。
 最初はのりが乾いてなくてぐったりしていたきりんですが、るるこは洗濯ものといっしょに乾かします。
 すると、きりんはしっかりと動けるようになりました。
 でも、夜には長い首がじゃまをして、るるこの部屋に入り切りません。
 首だけ外に出していたら、今度は雨にやられてしまいます。
 また洗濯ばさみのお世話になって、きりんは元気になります。ところが、雨で少し色が落ちてしまいました。
 るることきりんはクレヨンの山に向かって冒険の旅にでていきます。
 ファンタジーといえばそうですが、この物語のるるこという女の子がとっても元気いっぱいなのが、この本の大きな魅力です。
 読者は女の子だと思いますが、るるこを見て、彼女みたいになりたいって思うんじゃないでしょうか。
 この物語には男の子は出てきませんが、男の子以上に元気はつらつのるるこが人気が続いている理由だと思います。