優しく明るい表紙に惹かれて、手に取りました。散らかった部屋、あふれかえるおもちゃ箱、お掃除を手早く済ませて…小さな子供のいる家庭の日常が、リアルに見えます。ママはがらくただと思っても、けんちゃんにとっては一つ一つが思い出の詰まった宝物。石ころ、紙吹雪、みかんの皮…と、けんちゃんの説明からママの気持ちも和らいでゆきます。そしてママも、大切な宝物としてとっておいた、けんちゃんの初めての靴をしまってあったことを思い出します。子供に、というよりもママ自身が、ちょっと子育てに疲れている時に読むと、子供の純粋さや子育ての楽しさに、改めて気付かせてもらえる本だと思います。