対象5〜7歳の幼年童話です。
人間になって雪祭りのかまくらを見てみたい子狐のふうた。
雪道で「そらいろタクシー」のまついさんの車に驚き倒れます。
まついさんは、ふうたの安否を気づかいながら、化け方を忘れたふうたの願いを叶えてあげようと、・・・。
無事人間の男の子になれたのはよいけれど、雪祭りの雑踏の中へ入って行けないふうたを再び見つけたまついさんの優しさが素敵です。
かまくらの中でのごちそうはさぞや美味しかった事でしょう。
ふうたの可愛らしい言葉に読んでいて、まついさんと一緒に頷いてしまいます。
山中冬児先生の絵が、お話にぴったりでした。
たっぷりの絵で、絵本から移行して読む年頃のお子さんには、抵抗感を感じさせない作品だと思います。
ラストの一文が、読んでいて心をあったかくしてくれます。