帽子にマフラー、スカートの下にはモコモコのレギンス、それから膝まで届く長くつした。これがいつもの恰好。スティーナはさむがりやなのです。夏でもアイスは食べないし、プールにだって入らない。冬になれば、もう絶対に外には出ません。
スティーナが一番安心できる場所は、白くて大きい羽根ぶとんの中。ずっとそこで過ごせるようにスティーナが発明したのは、「ふたつとびら れいぞうこ」「つまさき ゆたんぽ」「よせあつめマット」「あったか タオルヒーター」……ほかにもたくさん。外で遊んでいる子どものことなんて、気にする時間もありません。でもそんなスティーナに、新しい扉を開く瞬間が訪れ……。
遠くアイスランドから、はるばるやってきたこの絵本。こんなさむがりな子が、アイスランドの厳しい冬を過ごせるのかしらと心配になってしまうのですが、これが意外となんだか楽しそう。積極的に自分の世界を追求していくスティーナの姿は、とても魅力的なのです。だからこそ、「あたたかくなる」ための新しい方法を、発見できたのかもしれませんよね。
あたたかく過ごすための「発明品」や手作り遊びのアイデアも満載。ちょっと素敵なこの冬の絵本は、子どもから大人まで楽しめるはず。これで寒い冬もこわくない!?
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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