カナダに、ひとりの天才恐竜ハンターがいます。
いままでに3000個以上もの化石を発見し、2010年には新種の恐竜を発見! その恐竜には、彼女にちなんだ名前がつけられました。世界中を飛び回って次々と化石を発掘することから、「化石の呼ぶ声が聞こえる」とまで称されています。
物語のはじまりはカナダのアルバータ州。そこに住んでいた少女は、ほかのみんなは気づかない、すてきなものを探し出す特別な目を持っていたのです。変わった形の石や、鳥の羽、花のつぼみ。自分だけのすてきないろいろを見つけては、それを集めたり写真を撮ったりして楽しんでいました。
そんな彼女が化石と出会ったのは、12歳のとき。遠足に出かけた先で見つけたサンゴの化石が、彼女を恐竜ハンターの道へと誘うのです。
彼女の名前は、ウェンディ・スロボーダ。白亜紀の恐竜「ウェンディケラトプス」の化石を世界ではじめて発掘し、角竜類の進化の秘密を解き明かしたスゴ腕の恐竜ハンター!
ウェンディケラトプスって、どんな恐竜? 恐竜ハンターになるには、どうすればいいの? 太古の世界に対する興味をかき立てるトピックを盛り込みながら、自分の「好き」をとことんまで追い求めた、ひとりの女性の夢と挑戦とに迫る一冊です。
巻末には、第一線で活躍する女性古生物学者ふたりによる対談を収録。首長竜の研究で知られる神奈川大学教授の佐藤たまきさんと、本書の監修もしている国立科学博物館の研究者木村由莉さんが意見を交わすのは、「好きなことを仕事にするってどういうこと?」というテーマ。「好きなものを好きと言えない」「好きなものがわからない」という悩みについて、夢を叶え、情熱を持って働いているお二人ならではの、希望にあふれた考えをうかがうことができます。
夢に向かって踏み出す勇気をくれる、ウェンディ・スロボーダの半生! 恐竜好きにはもちろん、つらぬきたい「好き」を抱く、すべての人に。
(堀井拓馬 小説家)
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ウェンディは、ほかのみんなが気づかないすてきなものを見つける天才。
ある日見つけたのは、なんと何千万年も前の恐竜の化石!
この発見が、ウェンディの人生を大きく変えることになって……
白亜紀を生きた恐竜「ウェンディケラトプス」の化石を世界ではじめて発掘し、
その名の由来となったすごうで女性恐竜ハンター、ウェンディ・スロボーダの半生を描いた伝記絵本です。
角竜類の進化のなぞの解き明かす大発見をなしとげたウェンディの活躍は、
19世紀イギリスを生きた元祖女性化石ハンター、メアリー・アニングを彷彿とさせます。
自分の好きなことをひたむきに追求することのすばらしさを伝えてくれる1冊です。
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