
猟師は吹雪のなかキツネに出会い、助かったら娘をキツネのヨメにするという約束をして命を助けられました。すべての生き物は一生懸命暮らしていて、人間だけが特別ではないことを示しています。

父のために、キツネのもとへお嫁に行った三姉妹の末娘。
山奥で光る、キツネの行列はなんとも幻想的です。
キツネのもとへ三女は嫁いだ一年後、父はキツネのお屋敷に招待され、三女の幸せそうな姿を見ます。
娘が幸せなら、自分も幸せ。それはどの親も同じですね。
意外だったのは、その宴のあとで、父は自分の貧乏な家にもどったことです。
長女と次女もそれぞれの望むとおりに嫁ぎ、父は山に思いを馳せながら一人で生きていくというラストが、妙に現実的に感じました。
娘にとっては、半分キツネになったお嫁さんの姿が衝撃的だったようです。
日本人にとってキツネは、昔話には欠かせない生き物です。
なにか不思議な魅力があり、この幻想的な表紙を見ると思わず手に取ってしまいます。
そういう感覚を、絵本を通して子どもたちにも伝えていきたいな、と思うのです。 (solicaさん 30代・ママ 女の子7歳、女の子4歳)
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