のらねこのバルとのらあひるのアヒージョはいつも仲良し。
のらねこはともかく、のらあひるって……というツッコミはさておき、「おいしいもの」と「しあわせ」を探して二人は旅をしています。
ある日、はらぺこな二人は海でお魚をたくさん獲りました。
そこでバルは、おすし屋さんをはじめてお金を稼ぐことを考えます。
お金を稼げばもっとおいしいものが食べられると思ったのです。
はらぺこなのに、先の利益を考えて目の前のお魚を我慢するなんて、エラい!(魚だけに)
しかし、お客はさっぱり。
作ったお寿司がおいしくなくなる前に、全部食べてしまう二人。
元の計画はどこへやら、おなかいっぱい、幸せそうに寝転んでいます。
その次は、南極の氷でかきごおり屋さんをはじめることを思いつきます。
しかし、またしてもお客はさっぱり。
作ったかきごおりが解けてしまう前に、全部食べてしまいます。
そんなある日、二人はたくさんの卵を拾います。
卵をひろった二人がはじめたのは、何屋さんなのでしょう……?
今度こそお客さんは来るのでしょうか……?
作者のうえのよしさんは元編集者で、「わんぱくだんシリーズ」などたくさんの著書があります。
絵を担当された田中チズコさんはイラストレーター。本作が初の絵本です。
バルとアヒージョのように、お二人とも食べることが大好きに違いない!と思える、おいしそうな絵本です。
(近野明日花 絵本ナビライター)
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