いちばん しあわせな おくりもの
- 作・絵:
- 宮野 聡子
- 出版社:
- 教育画劇
絵本紹介
2026.03.13
長く続いている子どもの本の出版社やシリーズの周年をお祝いする連載。今回ご紹介するのは、紙芝居と絵本、児童図書の専門出版社として1946年に設立され、今年80周年を迎える「教育画劇」です。
最近では2026年に作家生活30周年を迎えるふくざわゆみこさんの「ぎょうれつのできるおいしいえほん」シリーズや、憎めないおばけが主役の「おばけのやだもん」シリーズ、断面図が細かさとキュートさにファンが多いさかいさちえさんの「ちいさなちいさなポコポコえほん」シリーズなどが人気を集めています。また、児童書ファンの間では「バッテリー」シリーズが深く愛され続けています。
2026年春には全国書店でのフェアも開催されていますので、記事を見た後はぜひ、お近くの本屋さんへ足を運んでみてくださいね。
みどころ
読んでいる間も、読み終わったあとも、胸がぎゅうっと温かくなる絵本です。
森のはずれにある2軒の家でそれぞれ暮らすくまくんとこりす。
ふたりはとても仲良しで、朝から晩までいつも一緒にいました。
こりすはくまくんが大好き。
くまくんに喜んでもらいたくて、くまくんが一番喜ぶものをプレゼントしたいと思うけど、くまくんは「なんにもいらないよ」と言います。
「じてんしゃは?」
「あたたかいセーターは?」
「はなたばは?」
と、次々に質問を投げかけるこりす。これに対するくまくんの答えがどれもとても素晴らしいのです。
くまくんの言葉から、日常生活の中で「当たり前」と思っているものにこそ、一番の幸せがあるということに、改めて気づくことができるのではないかと思います。
大好きな人に喜んでもらいたくて、何かを贈りたいというこりすの気持ちも、一緒にいれるだけで幸せに満たされているというくまくんの気持ちも、どちらも共感してしまいますね。
通り抜ける風や夕陽のきらめき……物語の世界観とマッチした、繊細で優しく、温かみのある絵もとても素敵です。
子どもにも、そして大人の心にも響く本書。お子さんや大切な人とぜひ読んでみてくださいね。
ご結婚される方へのお祝いにもおすすめです。感謝の気持ちと愛を込めて、特別な日にパートナーの方に贈られるのもいいかもしれません!
みどころ
ピーマンなんて、食べたくない!
だれか、代わりに食べてくれないかなあ。
りょうたくんがそう思ったとき、コップのうしろからひょっこり、「彼」は現れたのです。
「きみはだれ?」
「ぼくはちいさなりょうたくん。いやなものは、ぼくがたべてあげるよ」
あれもいやだ!
これもいやだ!
りょうたくんが差し出すものを、好き嫌いなくなんでも食べてくれる、ちいさなりょうたくん。
ところが、食べれば食べるほど、彼のようすがだんだんおかしくなってきて……?
インターネットで話題沸騰の衝撃作!
本書の魅力についてなにを語ってもネタバレになってしまうので、このみどころ紹介をここより先へ読み進める前に、ぜひ試し読みをしてみてください。
そうです。読めばまちがいなく、「もう好き嫌いはしないぞ!」と半ベソで固く決意していただけること請け合いの、強烈な一冊なのです。
すべてを知ったうえで見る裏表紙の恐ろしいこと……。
「好き嫌いをすると、ちいさな○○くんがくるかもよ」
ぼくがまだ子どものときにこれをやられたら、今だに嫌いなアスパラだって、きっと食べられるようになっていたはず。
すでに大人になってしまった今、ぼくはずっとアスパラを嫌って生きていくのですが。
……おや? コップの向こうに、ちいさな人影が…。
みどころ
食べ過ぎたり飲みすぎたり、おなかをだして寝ていたり。
おなかが急にキュルキュル、ピーゴロゴロ痛くなりだして
トイレに飛び込んでる人、いませんかー?
なんでおなかって痛くなるんだろう。
おなかの中ってどうなってるの?
その疑問に答えてくれるのがこの絵本。
おなかの中には小さな小人が住んでいるのですって。
小人は、おなかの中で、みんなと同じものを食べて、ちゃんと噛み切れないで食べちゃった大きな食べ物を小さくしたり、みんなのために一生懸命働いているのです。
それなのに、食べすぎたり、飲みすぎたり、へんな格好で食べたりおなかを冷やしたりすると・・・。
あわわわわっ、実は中ではこんな大変なことになっているんです!
小さなお子さんにおなかのことを頭ごなしに注意してもなかなかピンときてくれないもの。そんなとき、絵本の中に登場する小人さんがわかりやすく教えてくれます。おなかの中の小さな小人さんが自分のために頑張ってるんだって思ったら、もうちょっとおなかのこと気をつけてあげられそうですね。
2026年2月から「春のおばけのやだもんフェア」、そして、3月中旬から「よしむらあきこからだのえほんフェア」が全国の書店で続々開催が決定しました!
あなたの近くの書店でもフェアが行われているかも。書店に行って、フェアをチェックしてくださいね。
おかげさまで教育画劇は創立80周年を迎えました。これもひとえに、読者の皆さまの長年のご愛顧の賜物です。
いつも心のこもったレビューを多数お寄せいただき、誠にありがとうございます。社員一同、深く感謝するとともに大きな励みとなっております。
これからも、こどもたちにわくわくを届け、心を豊かにする絵本や紙芝居をお届けできるよう努めてまいります。今後とも教育画劇をよろしくお願い申し上げます。