
盲導犬になるために生まれてきた犬でも、その約半数は盲導犬になれない。ほかの動物がとても好きだったり、街中の選挙ポスターをこわがってしまったりとその理由は様々だが、不合格のレッテルを張られた犬の、その後を追いかけたノンフィクション。

2004年刊行。
盲導犬の訓練を受けたが、性格やその他の事情で盲導犬にはなれず、別の道を歩んで活躍した犬たちと、それを支え受け入れた人たちの話。実話。
日本ライトハウス行動訓練所:盲導犬を育てている施設。
盲導犬の訓練を受けているから、性格が大人しく、忍耐強く、人に慣れている…などの利点が多くあり、実際にはとても優秀な素敵な犬たちばかり。
盲導犬以外の才能を見出して育てて、共に成長し、幸せになった人がたくさんいることに感動した。
不登校の子どもと共に生きた犬は、お互いを助け合うことで、不登校の子どもが将来の希望を持ち、本人も家族も大いに助かり、立派に社会に出ていった実話は特に胸を打った。
その他、思いがけないところで才能を活かして活躍している事例が多くあり、読んでいて大変に励まされる。
大人も子どもも楽しく、読みやすく、心が潤う一冊。 (渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )
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