映画『郡上一揆』公開から20年という節目にの年(2020年)を迎えて、ふたたび、わたしの脳裏に、郡上一揆の映画化に奔走した頃の熱い思いが甦ってきた。それは、遠く果てしない道のりだった。無謀なことにもチャレンジできるエネルギーが、わたしにもあったということだろうか。
人生を総括しなければならない年齢になって、なぜ映画だったのだろうか。記憶の断片を紡ぐことは不遜だろうか。わたしは、郡上一揆の概要や背景を今一度振り返りながら、命を惣百姓のために捧げた立百姓指導者たちや、改易となった郡上藩士たちのその後が気になる。幕閣までもがなぜ処罰されたのか。郡上惣百姓たちの闘いに成果はあったのか。一揆収束後の歴史も把握しておきたい。その上で、現代に想いを寄せたい――。
続きを読む