
「きみたちには ぼくが みえるの?」
南の島に移住した著者が、圧倒的なスケールで贈る 五感と六感を同時にゆさぶる生命の物語
***
今年も月桃の花が咲き乱れている。 アカショウビンの美しい鳴き声が聞こえてくると、梅雨が始まる。 冬になると北風が強く吹き、やってくるクジラたちは春まで歌う。 季節やいきものが巡るリズム。その渦はまるで “りゅう” のよう。 目には見えない “りゅう” を、たくさん感じたくて、 私は絵を描き、物語を作るのです。 (ミロコマチコ)

大自然の中で知られずに生きている竜は、景色の中に埋もれて擬態化しているから気づかれないのでしょうか。
でもこんなに弾けた景色の中では、そこにいることを知っていなければ、たんに景色で終わってしまいそうな絵本です。
ミロコマチコさんの表現がすごいです。
各ページに分散している文字も、景色に見え隠れしていて、読みとるのも一苦労です。
でも、これが竜を探す準備運動になっているのかもしれません。
確かに、そこに竜はいました。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
|