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ある別荘地の朝。会社の経営者,N氏の前に若い女性があらわれた。彼女はライバル会社の社長を殺してくれるという。どうやって?

『星新一YAセレクション2』(理論社)。
表題作である「殺し屋ですのよ」をはじめとして、15篇の「ショートショート」が収められた、YAすなわちヤングアダルト向けの児童書。
ちなみに、「ヤングアダルト」は子供と大人の間の世代を指す言葉で、13歳頃から19歳頃までの若者のことをいいます。
装幀・挿絵(それぞれの作品に挿絵がついています)は、和田誠さん。
ショートショートの面白さは、なんといっても結末の意外さです。
それでいえば、表題作の「殺し屋ですのよ」も面白い。それに、このショートショートを題材にした和田誠さんの表紙のイラストもいい。実際、こんな殺し屋がいそう。
この殺し屋は女性で、どんな武器も使わないという。しかも、確実に殺してみせると。そして、依頼を受けた相手は実際に死んでしまう。一体、どんな技を彼女は持っているのか。そのわけがちゃんとラストに書かれています。
結末の意外さでいえば、「生活維持省」という作品も面白い。
生活維持省で働く二人の男がいます。二人の仕事は増える人口を抑制するために、無作為に選ばれた国民を殺していくというもの。そして、最後で選ばれたのが・・・。
なんともうまい結末です。
ショートショートにしては少し長い作品になりますが「処刑」は、以前NHKでドラマ化されたこともあって、演出次第では重厚なドラマになりうるよくできたSFです。 (夏の雨さん 70代以上・パパ )
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