おいなりさま、すみよしさま、あまてらすなど、自然をつかさどり人間のくらしを守ってくれる神さまたちを紹介
「みたい!しりたい!しらべたい! 日本の神さま絵図鑑」第3巻。
今作のテーマは人間の生活に関わる神々です。
序文は京極夏彦筆の「神さまって何だろう」。妖怪について造詣が深いことで知られる氏の解説は子供向けながら非常に論理的です。キリスト教、イスラム教、北欧神話、ヒンドゥー教、道教などの世界の宗教と神々を紹介したのちに、本作で主に描かれる神道の神々について説明します。語り口は柔らかいですが、ポイントを外しません。大人も勉強になります。
京極夏彦の序文目当てで読んだ自分としては満足できました。
本文は宮嶋友美のキュートなイラストとともに神道の神々を紹介していきます。「田んぼにまつわる神さま」、「水にまつわる神さま」、「山にまつわる神さま」、「海にまつわる神さま」、「空にまつわる神さま」、「日本をつくった神さま」のテーマに沿って、各章毎に6〜3柱の神々を解説します。解説や性格だけではなく、別名も明記しているのが良いですね。書物によって神の名前が変わる場合があるので、この本のように神々の名前をまとめていると非常に分かりやすいです。
絵はシンプルな線と色使いで可愛らしい。老人の姿の神ですらカワイイです。いい意味でくせがありました。特に〈さほひめ〉、〈たまよりびめ〉が好きです。男神ならば〈つくよみ〉が美形でした。
頁数が少ないですが、充実した内容でした。神に興味が無い方にもオススメの一冊です。 (牡丹燈篭さん 10代以下・その他の方 )
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