原爆。
私たち日本人はその言葉に、恐怖、怒り、苦しみ、様々なイメージを持っています。
この話は原爆投下により、最期のときまでを2人で過ごすことになった老夫婦を描いています。
原爆よりも日常の些細なことの方が気になるおばあさん。
原爆はもちろんのこと、その恐ろしさを知らないということにゾッとさせられます。
今はまだ私たちは、この状況下にあれば確実に危機感を抱きます。
でも人間とは忘れっぽい生き物。
いつか原爆の恐ろしさを忘れて、この夫婦のように楽観してしまうことになったら・・・
私たちは同じ過ちを繰り返さないためにも、過去の悲劇・惨劇を忘れてはいけないと思いました。
この作品は、細かいコマ割りで、読み聞かせには不向きだと思います。
それでも自分で読めるようになった子どもたちには、一度読んでほしい作品です。