りんごの本で検索してヒットしたのですが、絵が宇野亜喜良さんということで、
その世界観には既視感がありました。
作者の舟崎克彦さんは、「日本の神話」シリーズの印象が強かったのですが、
こんな世界もお持ちだったのですね。
空腹で初老の悪魔が荒野で出会ったのは、ジプシーの少女。
母とはぐれたらしい少女は、無垢な言動で悪魔を揺さぶります。
心身ともに悪魔だったはずなのですが、
毒りんごを食べようとする少女を、救うことになります。
どこまでも無垢な少女と、悪魔の運命。
でもきっと、悪魔は後悔していないのではないでしょうか。
ちょっと大人っぽい展開です。
宇野亜喜良さんの独特の造形は、やはり、小学校中学年以上向けのような気もします。