『ちびくろサンボ』が、とてもおしゃれにリメイクされています。
サムサムマサラという不思議な場所の、みんなが「サム」という名前の家族。
動物たちと共存している生活に、トラだけが異質感があります。
子どもサムのみごとなファッションコーディネートに感心していると、サムのトラとの掛け合いも垢ぬけています。
ちょっとやりすぎという感じもしましたが、後書きを見てナットク。
人種差別の見本のようにレッテルを貼られて疎外された、本家の『ちびくろサンボ』に対する強い思いと、世間の偏見に対抗したかったのですね。
多分、現在本家『ちびくろサンボ』を人種差別と思う人はいないと思いますが、その素朴感とこの絵本の雰囲気の違いは、読む人を唸らせるのではないかと思います。