だれにもみえない、だれもしらない、
みずいろのこびん。
ぼくはそのなかに、ぼくのきもちをいれる。
最初、この文章を読んだ時、(あぁ、悲しい話だ。)と、
拒否反応を示しました。
日を置いて、ようやく、気持ちを落ち着かせてから読んでみました。
他人の目が気になって、どうしても本当の気持ちが言えない。
親に嫌われたくない。
だから、いい子を演じてしまう。
いろんな問題をかかえながら、やがて心が病んでいき、
摂食障害という形で、表に出てくる。
自分自身、ちょっとようちゃんに似てるなって思ったら、
ようちゃんが可哀想で可哀想で、涙が止まりませんでした。
ようちゃんのような子って、本当は繊細で感受性が強く壊れやすい。
だから、取り巻く環境を良くしていく必要があるんですね。
主人公のようちゃんは、作家さん自身です。
今もなお、心が病んでいる子や摂食障害で苦しんでいる子が、
身近にいることを知る大切さを教えてくれました。
小さいお子さんへの読み聞かせよりも、
こういう子もいるんだよって教えてあげられるきっかけの絵本として、
大人たちに知ってほしいです。
最後のことばを読んで、心が開放することができ、
本当に良かったと思います。