「進化」という言葉には、どんなイメージがあるだろう。
カッコいい、秀でている、強い……。
しかし、進化とは、生き物が環境に適応しようと何世代にもわたって変化すること。すなわち退化も進化の一種。進化は必ずしもカッコいいものとは限らない。
この本は、残念な方向に進化した生き物を紹介している。進化の道は一方通行で走り出したら引き返せない。その上、一本道でもなく、いくつもの分かれ道があり、どの道を選ぶかは運次第。進化に模範解答はないので、当然迷うことだってある。けれど、ひょっとすると数百年後の自然環境ではそのへんてこりんな機能が役に立っているかもしれない。厳しい自然を生き残るのは、強者でも賢者でもなく、千変万化する環境に対し臨機応変に適応できる生き物なのだ。
羽が長すぎてかえって邪魔になってしまうクジャクや足があるのに歩けないオオハムなど、進化の道を迷走しているように見える残念な生き物の存在をこの本はユーモラスに教えてくれる。