あたたかみのある、ハイビスカスやブーゲンビリアの赤と海の青が、すごくキレイな絵本。文子おばあの生きてきた道が、そのまま沖縄の歴史になっている。
学ぶことが好きなのに叶わなかった少女時代。アメリカ軍の沖縄上陸で大やけどを負い、家族を失った。家も町もどこにあったか分からないほど破壊され、勝手に占領され、基地になっていく。
「やさしい顔だった(米軍の)若い兵士が、銃を手に訓練するうちに、目つきも性格も変わっていく」 という言葉は、やわらかいけど、とてもリアル。子どもにも、たくさんのことが伝わるはず。
決して政治的な話ではない。文子おばあは、ただ大切な人たちを必死で守って生きてきて、今も守ろうとしているだけなんだと思う。