「ヤマネコ毛布」 ７歳のお子さんに読んだ みんなの声

ヤマネコが旅に出るというので、ハリネズミが、思い出を刺繍にしようと提案します。
仲間達がそれぞれの思い出を刺繍にしていくのですが、それを見ていると、ヤマネコが決していいヤツだったとは言えないのです。
それでも旅立ちの餞別をみんなで･･･となったのは、森全体が幸せで、仲良く暮らしていたのだろうなというのを感じます。

ラストに出てくる毛布は個性的で、ヤマネコはその餞別が胸にしみたのではないか･･･そう見えました。

ヤマネコは旅に出ると決めます。みんながお別れに毛布を刺繍します。思い出を伝えながら。

いちばんおもしろかったのははりねずみ。いいことを言うとおもいきや、「針がなかったら食べれるのに」みたいなことを言ったときの目の光を忘れない、と思い出しながら言うところ。

最後、追いかけられていやだったシマリスまで、枕をプレゼントしてくれます。

なんだか心温まる作品でした。

4月に神奈川県から福岡県に引っ越してきました。
引っ越しが決まった時の子供達の反応は思っていたよりも
あっさりしていたので少しホッとしたのですが、
引っ越しの日にちが近づくに連れてたくさんのお友達との
様々な思い出が一気に湧き出てきました。
一緒にお泊りをした日のこと、一緒に歌を歌った日のこと、
うまく待ち合わせができなくてべそをかきながら帰ってきた日のこと、、、

お友達からもらった心のこもったプレゼントの数々を見ていたら
この絵本を思い出しました。皆この絵本に出てくる動物たちのように
色んな事を考えながら用意してくれたんだろうな、と思うと
どのプレゼントもとても愛おしく、感謝の気持でいっぱいになります。
新しい場所で、それらがどれだけ私達の力になってくれているか！

いつか、私達が大好きな誰かを送り出す立場になったら
ヤマネコ毛布のように暖かく、たくさんの気持ちの詰まったプレゼントを
贈れるようになりたいね、と子供達と話をしながら読んでいます。