おばあさんが死んでしまって、
無気力なおじいさん。
何をするにも力が出ない、そんな薄暗い中のおじいさんの様子が、
最初に描かれています。
おばあさんが生前よく作ってくれたおだんごスープが飲みたくなり、
一人分のなべに、スープを作ってみたおじいさん。
ネズミが一匹やってきて、分けてあげます。
でも、なんか、違う。
こうしてどんどんスープを食べに来る動物が増え、
おじいさんのスープにもどんどん改良が加わります。
文章が書かれている右ページを見てみると、
食べ終わったあとのお皿の数、
そしてスープの材料の種類、
量がどんどん増えていくのがわかります。
それと正比例してどんどん活き活きとしてくるおじいさん。
そして最後にどっときたお客さんのときは、
息子も、
「うわあああ!!」と叫び声。
おじいさんも心の中でなんともいえない嬉しい叫び語を
揚げたに違いありません。
最後にやっと、おばあさんの味になったおじいさんのスープ。
おじいさんに友達が増えたこと、
活き活きとした生活を取り戻したこと、
そしてスープの味が完璧になったこと。
読者である私と息子も、その全てにとっても充実感を覚えました。