お話が、いきなりお父さんが気になるところから始まったので驚きました。
読み聞かせながら、息子も「えっ、なんで木になったん?もしかして魔法使い?」とビックリしていましたが、すぐにその後の展開に爆笑していました。
この絵本は、大人が読むのと、子どもが読むのとでは感じ方がだいぶ違うかもしれません。
子どもはすーくん目線、大人はお父さんの気持ちになってしまうからです。
木はなんにも言わない・・・確かに、あれこれ口出しし過ぎるのは良くないなぁと普段の子育てを振り返りつつ思いました。
かと言って、放任しすぎるのも良くない。
この木のようにどっしりと構え、子どものことをじっと見守る。
子どもはその安心感から、どんどん行動範囲を広げ、やりたいことを見つけ、そうやって自立していくのでしょう。
口数は少ないけれど、このお父さんのすーくんに対する愛情が感じられて、とても良かったです。
ゆったりとした文章と、みずみずしい挿絵の美しさに、心に涼風が吹き抜けたような気持ちよさを感じました。