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心打たれる
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投稿日:2024/02/14 |
まず大迫力の表紙に驚かされました。
人間に我が子を殺された母虎が村や人を襲うようになり、それを鎮めるために差し出されたウェン王子。
よく母犬が子猫の世話をする映像を見ることはありますが、まさか獰猛な虎にそんな一面があるとは思ってもみませんでした。ですが中国にはそんな伝説が残っているそうです。
動物の赤ちゃんもその小ささ可愛らしさを武器に身を守ると言います。小さきものを守りたい、大事にしたいと思う愛情は人も動物も変わらないものなのですね。
虎はウェン王子と暮らし、我が子への愛情を王子に注ぐことで、人に対する怒りや憎しみを忘れることが出来た。まるで本当の我が子のように慈しみ育てた。
それは虎にとって幸せなひとときであったことでしょう。
だからこそ、本当の母親が現れて命も顧みず王子に駆け寄った時、后の愛と王子の幸せを感じたのではないでしょうか。
ウェン王子は約束を守り、さらに驚くべきことに生まれた我が子をまた虎の元へ連れていきます。王子と虎の間にある愛情と信頼の深さに心打たれずにおれませんでした。
挿絵は迫力があると同時に細部まで丁寧に描かれ、水墨画の滲みを活かした描写が美しく、伝統と斬新さが見事に融合した作品だと思います。
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双子星のおはなし
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投稿日:2024/02/13 |
宮沢賢治の透き通るような文章と、平澤朋子さんの青く幻想的で美しい挿絵がとても素晴らしかったです。
「銀河鉄道の夜」や「よだかの星」同様、賢治の描く星々のお話は不思議で美しく、想像力がどこどこまでも広がっていくようです。
そこに美しい挿絵が添えられることで、自然とその世界の中へ引き込まれ、まるで映画を見ているような、出来ることならいつまでもこのお話の中にいたい気持ちになりました。
とにかくチュンセ童子とポウセ童子が可愛らしく、二人のなんと心が清らかで慈悲深いこと!
赤いヒトデは、空の星が悪いことをして海に沈んだ姿だったのですね。
この作品の中には賢治が作詞作曲した「星めぐりの歌」が出てきます。
テレビなどで耳にすることがありますが、本当に心に沁みる歌ですね。
夜空の星を見上げた時、ふと双子の星を探したくなる、そんな素敵な絵本です。
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夢があふれる
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投稿日:2024/02/12 |
ユメくんが描いたユメノシティは、想像以上に素晴らしかったです。
いろんな色や形の乗り物や建物、生き物や遊具・・子どもだけでなく大人も「こんな街があったらいいなぁ」と思うような夢の街が見開きいっぱいに広がっていました。
イラストがとにかくカラフルで細かくて、絵探し遊びも楽しめるのがいいですね。難易度もそこまで難しくなく、巻末には答えも載っているので小さな子どもさんでも見つけやすいです。
おまけに次のシティへつながる入口や乗り物も小さく描かれていたのには気づきませんでした。これはスゴイ!
作者のこたさんはまだお若いのに、ここまで精密で夢あふれるイラストが描けるのは驚くべき才能ですね。
ユメノシティにある街がいつか現実になるかも?とワクワクしました。
夢と想像力がふくらむ楽しい絵本です。
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学べて楽しい
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投稿日:2024/02/12 |
ことわざ絵本ですが、単に意味が書いてあるのではなく、沢山のことわざがつながってお話になってるのに驚きました。
諺しか書かれてないのにストーリーに無理がなく、浮世絵風な挿絵も手伝って、よどみなく流れていく物語はまるで昔の絵巻物を見ているようでした。
イラストも洒落が効いてて面白いですし、とても細かいところまで描かれているので見ているだけで楽しかったです。
それにしてもこの犬、何回棒に当たれば気が済むの〜!と突っ込んだら「二度あることは三度ある」って、伏線回収がお見事!・・と感心してたら最後に「歴史は繰り返す」・・つまり最初に戻る、これが「無限ことわざ物語」なんですね〜!
表紙見返しには絵本に出てきた諺の意味もちゃんと載ってるので勉強にもなりますね。
大人から子どもまで学べて楽しい諺絵本です。
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せつなさとあたたかさ
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投稿日:2024/02/11 |
大事な人がいなくなること。誰もが通る道ですが、好きな人であればあるほど辛く悲しい体験です。
大好きなおばあちゃんを亡くし、きつねの子の信じたくない気持ち、楽しかった思い出が次から次へとあふれてきて、どう表現したらいいか分からない気持ちが痛いほど伝わって来て、せつなくなりました。
私も母が亡くなった時は信じられない気持ちで一杯でした。
今まで居て当たり前の存在が急に無くなり、心にぽっかり穴が開いたようで、その現実を受け容れるまでかなりの時間がかかりました。
ゆっくりと静かで変わらない時間が過ぎていくなかで、雷に打たれた樫の木の傷が癒えるように、きつねの子のうつむいていた顔がだんだん前を向き、「だいすきだよ。さようなら」と言えて本当に良かった。
おばあちゃんはたくさんの思い出の中にずっと生き続けているからね。
岡田千晶さんの丁寧で優しい色鉛筆の挿絵が心に沁みて、温かい気持ちになりました。
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あのね帳
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投稿日:2024/02/11 |
「あのね帳」、私の子どもの頃にもありました。
1年生の宿題で、「せんせい、あのね」で書き出すのがお約束の日記帳。
学校や家で起きたこと、日々思ってること、面と向かって先生に言いにくいことも、あのね帳には何でも書けました。
絵本には54個の子どもたちのつぶやきが、出席番号順に載っています。
思わずクスッと笑えるもの、詩人顔負けの素敵な詩、大人も共感しまくりの素直なつぶやき・・・どれもこれもその時その子にしかつぶやけない宝石のような言葉の数々。
名前を見ると昭和感あるお名前が並んでいて、もしかして自分と変わらない年代の子たちの作品なのかな、とちょっぴり親近感を覚えました。
ヨシタケシンスケさんのイラストがほのぼのと面白く、シンプルだけど可愛らしくて、懐かしさと新しさが絶妙な1冊です。
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カッパの皿とは
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投稿日:2024/02/10 |
世の中にカッパの絵本は沢山あれど、かつてこれほどイケメンなカッパがいたでしょうか?
たなびく前髪に切れ長の瞳、オシャレなスカーフ(キュウリ柄)、赤い靴。そして頭にはひときわ光る素敵なお皿!
そんな自慢の皿がカラスに盗まれてしまいます。
探す先々にカラスと皿が・・絵探ししながら読むのは盛り上がりそう!
カラスの「チッ、見つかったか!」の表情もたまりません。
最後、おじさんが皿の代わりに載せたのは意外なものでした。
なんで別の皿じゃないんだ!とツッコミまくりでしたが、これがなかなかの人気となり、みんな思い思いのものを載せるように。
昔からカッパの皿には水が入っていると言われますが、水が入れられれば皿じゃなくてもいいのかも?とその自由な発想に目からウロコ。カッパの世界も多様性の時代ですね。
色彩も美しく、丁寧に描かれているので細かいところまで楽しめます。
個人的にはキュウリの形をしたおしゃぶりと、本のタイトルの「キュウリ夫人」「ハリー・カッパーとけんじゃのさら」が気に入りました。
面白くて、異国情緒ただようオシャレな絵本です。
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あったかニット
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投稿日:2024/02/09 |
ムームーさんはニットやさん。旅をしながらいろんなニットを編んでいます。
ウサギさん、ヘビさん、キリンさん・・それぞれの悩みにピッタリのニットを編んであげます。
編み棒と毛糸玉さえあれば、いつでもどこでも出来て、色も模様も自由自在、アイデア次第でどんなものだって作れちゃう。編み物はまるで魔法みたいですね。
最後は町のみんなとも協力して、渡り鳥さんたちのために素敵なニットを作ってあげます。
昔、私の母もよく毛糸でセーターやチョッキ(古い?)を編んでくれていました。
小さくなって着れなくなったら毛糸をほどいて毛糸玉にして、また新しいニットを編みます。
お店で売ってるようなオシャレなデザインではなかったけれど、私のイニシャルの入った世界でたった1枚のニットは、本当に暖かかった。
優しいお話と落ち着いた色合いの可愛らしいイラストに、心もほっこり温かくなりました。
クリスマスや冬のプレゼントにも喜ばれそうな1冊です。
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一緒に身体を動かそう
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投稿日:2024/02/08 |
いろんな動物たちと一緒に体操をする絵本です。
手の上げ下ろしに始まって、首の運動や前屈にバランス、ジャンプ・・簡単な体操ばかりなので小さなお子さんでも楽しく真似して遊べます。
普段運動不足のパパやママ、読み聞かせてくれるおじいちゃんおばあちゃんも一緒に、家族みんなでやるのも健康作りに役立ちそうですね。
さらに一つ一つの動作の後に、「前のページにもどり もう一度」と毎回繰り返しが入るのもツボでした!
最後は大きくゆっくり深呼吸。
登場する動物たちも大小さまざま、名前あてをするのも楽しそう。体操服にチラッと英語で名前が書かれてあるのもポイント高いです。
動物たちの体操服はカラフルで、かなりのオシャレさん揃いです。
リズミカルな文章と、高畠純さんの楽しいイラストで、思わず身体を動かしたくなる絵本です。
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いろんなくるま
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投稿日:2024/02/07 |
人が何かをしたいとき、どんな車に乗ればいいのかクイズ形式で次々と出てきます。
ページをめくるとその答え、そして次のなぞかけとそのヒントになるイラストが右端にチラッと描かれているので、飽きずにどんどん読み進められますね。
改めて考えてみると、いろんな車が存在しているのは、それに応じたいろんな仕事があるからであり、どの車もその目的が果たせるように工夫が凝らしてあるのですね。
色々な車への興味が生まれると共に、世の中にはたくさんの仕事があることを知り、たくさんの人への感謝が自然と生まれることでしょう。
最後に、街のあちこちに絵本の中に出てきた車があるので、一緒に探してみるのも楽しいですね。
さらに、絵本の中に出てこなかったたくさんの車たち。名前を知るだけでなく、「これはどんな時に乗る車かな」「どんなことをする車かな」と考えてみるきっかけにもなりそうです。
世の中に車の絵本はたくさんありますが、この絵本にはひと味違った工夫がたくさん詰まっていますね。
鈴木まもるさんの優しいタッチの挿絵が心温まる、素敵な絵本です。
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