以前に読んだ時には感じなかった怖さが、現実感を持って迫ってきました。
ソ連はもうありません。
米ソ冷静は終結して、緊張関係はなくなったはずでした。
日本人としての戦争体験は、風化してきたように思います。
だから「せんそうごっこ」というシニカルな言葉が許されるのです。
でも、被団協がノーベル平和賞を受賞して、平和への意識が高まったように思える裏側で、世界ではボタンを押せば社会が崩壊されかねない、生々しい「戦争ごっこ」が行われています。
参加者が増え、人々はゲームのコマのように生命を奪われていきます。
街はシミュレーションゲームのように崩壊されていきます。
これらは、ゲームが終了してもリセットボタンはないのです。
「せんそうごっこ」が、身近に及ばないことを祈るばかりです。
この絵本は、あくまで問題意識の掘り起こしでした。