宇宙物理学者の池内了さんの解説があり、イタリア語の原文があり、とても重厚な絵本です。
時間はいくらあっても足りないとか、もう少し時間が有ったら良かったとか、思うことが多々あります。
そんな時に時間を売ってくれる人が有ったら嬉しい話です。
でも、これが日常だったら、その時間屋さんに依存した生活になってしまうのでしょうね。
そして時間の在庫が切れた時に、困り果てるのです。
池内氏の言われる「利己の時間」の重みを感じる時でしょう。
時間屋テンペリアの元に、時間を提供してくれる顧客が出てきました。
工夫すれば時間は作れるのだと思い至るのです。
さらに捻出できた時間を人のために提供できるというのが「利他の時間」でしょうか。
自分の生活を豊かにするというにとどまらず、人のために時間を使うということが「ボランティア」に違いありません。
これは自己犠牲ではありません。
ここまでのことを考えさてくれる絵本でした。
この絵本を読む時間は無駄ではありません。