北海道の山奥の湖に住む、しまふくろうの親子のおはなしです。夜になると、魚をとりにやってきます。子どもはまだ小さいので、お父さんとお母さんが交代で夜通し魚とりにでかけます。
こうして文章にしてしまうと、シンプルなありきたりの絵本のように思えてしまうのが残念です。ぜひ一度手に取ってみてほしいです。見た目の地味さからは想像できないものすごい迫力がこの本には詰まっています。湖と共に生きるしまふくろう。その静と動を実に見事に描いています。手島さんの木版画から伝わってくる臨場感を体感してください。湖の波紋の広がりとともに伝わってくる静寂の余韻。久々に出会った、心を震わせる作品です。