間瀬さん作品は親子共々大のお気に入りで、何冊も読ませてもらっていますが、1冊選べと言われたら、これを選びます。
乗り物と、その乗り物が進んでいく先の風景がとても丁寧に書き込まれています。
「リスがいるね!」「ご飯食べてるね!」など、ページの隅々まで子供と一緒に楽しむことができます。
どの本も構造的な仕掛けがありますが、この本では、ページの上部が空の雲の形に切りこまれており、ページを繰るたびに、空間的な奥行きを再現してくれ、とても立体的。本当に、遠くに見えるあの山までドライブしている!という気分になります。
最後のページの、霧を抜けた先に現れる展望台からの風景が絶品です。
今まで通ってきた道が山の上から小さく見え、子供と一緒にもう一度、来た道をたどっています。
個人的には、この展望台からの景色が、比叡山から見た京都と滋賀の景色を連想させ、とても懐かしい気持ちになります。
また、間瀬さんの他の作品に出てくる車が随所に出てきたりして(そのうち1台はたぶん、間瀬さん本人の車なのでしょうが)、それを探すのも息子の楽しみの一つになっています。