秋のある日、えっちゃんは弱ったチョウチョを見つけました。
サザンカの花に乗せてやりましたが
蜜を吸う元気もない様子で、死んでしまいます・・。
えっちゃんは悲しく、涙を流しますが、
不思議なことに涙は一筋の川になり、
川をたどっていくと池にぶつかりました。
えっちゃんを追ってきた白い服の男の子が教えてくれることには、
冬の間、森の生き物は池のほとりの家々で
春を待って眠るそう。
この男の子は、どうやらあのチョウチョみたい。
見えないところで次の命が育っているから、泣かなくていいよと教えてくれます。
自然界は1年のサイクルで生死を繰り返します。
その儚さと新しい命のエネルギーへの期待、
それらを包む森の偉大さを感じさせてくれる絵本です。