前作「しってるよ」で、がんばっていた子ぶたのお兄ちゃん。
「いまがいい」では、そのお兄ちゃんのそばにいた妹の赤ちゃんが少し大きくなって、今度は主人公に!
もちろん、お兄ちゃんも少し大きくなっています。
子ぶたの女の子は、好奇心が旺盛で何でもやってみたいお年頃。
お母さんが朝ごはんの用意をしているのを見て、「おてつだいしたい。タマゴわってみたい」と言います。
でも、残念ながら目玉焼きはできちゃったところでした。
「こんどね」というお母さんに、「いまがいい。いまやりたい」という女の子。
朝ごはんを食べ終わった女の子はお父さんとお兄ちゃんと一緒に公園に行きますが、そこでもやりたいことができません。
「もうすこし おおきくなったら」「おとなに なったら」
そんな言葉を言われ続けて、とうとう女の子の気持ちは爆発してしまいます。
いまなの!
いまがいい!
この親子のやり取り、身に覚えがあるお父さん、お母さんも多いのではないでしょうか。私は、覚えがあります。
子どもにとって、やりたいことと同じくらい、「今」というタイミングも大事。そんな真剣な思いを、適当にあしらっていたかもしれないと反省……。絵本を通して第三者の視点で見ることで、当事者だと気づきにくかったことに気づけたのかなと思います。
優しいタッチのぶたさん家族にほんわかしながら、楽しく読んでくださいね。
(近野明日花 絵本ナビライター)
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