『戦火の馬』のマイケル・モーパーゴがおくる珠玉の短編です。
幼いころから、マイケルの家には、祖父についてのタブーがありました。
無口で、めったに笑わない祖父。彼がやってくる日が近づくと、家にははりつめた空気が流れ、幼いマイケルは、きまって悪夢をみました。
12歳になったマイケルは、はじめてひとりきりでシリー諸島に住む祖父をたずね、ともに過ごすうちに、打ち解けていきます。
そして、若かりし日の祖父に何が起きたのか、知ることになるのですが……。
戦争によって変わってしまった一人の男の人生。
つらい運命と折り合いをつけ、やがて孫息子へ未来を託す祖父の思いが胸に迫ります。
しみじみとした深い感動につつまれる物語です。
続きを読む