ねこまめ
- 作:
- 長井 理佳
- 絵:
- 久保晶太
- 監修:
- 後路好章
- 出版社:
- あすなろ書房
絵本紹介
2026.02.05
ネコ好きさんはもちろん「ネコには興味がないんです」という方も、ネコが登場する絵本を避けて通れる人は少ないのではないでしょうか。
表紙にネコが描かれていると、なんとなく気になる…。ちょっと手に取ってみようかな?と思う。読んでみるとなるほど、面白い!とレジに向かってしまう。そんな経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。今回は、そんなネコの不思議でキュートな魅力のつまった絵本、7選をご紹介します。
2月22日は「ねこの日」。日本各地で猫に関するイベントが開催され、ネコ関連グッズもたくさんお店に並んでいます。手元にお気に入りのネコ絵本を置いて、「ねこの日」を楽しんでくださいね。
みどころ
おまめが大好きなまめこちゃん。ある日、縁側で「ねこまめです。うめてごらんにゃ」と手紙が添えられた豆を見つけます。早速、庭に埋めてみると、すぐに芽が出て、木が大きく育ちます。「ぽぽぽぽぽっ」と花が咲いて実がなって「ぽん!ぽん!ぱちん!」とはじけたら、なんと、豆のさやから小さな小さな豆粒大のねこたちが生まれたではありませんか。かわいらしいねこまめたちを見て喜ぶまめこちゃん。まめこちゃんも小さくなって、ねこまめたちと一緒に遊びます。
絵本の中に登場するねこまめは、全部でなんと56匹。よくよく見てみると、マイペースなねこ、けんかしているねこ、くいしんぼうのねこなど、いろんなキャラクターのねこまめを見つけることができます。それぞれにおはなしを想像して楽しむのもいいですね。
『黒ねこ亭でお茶を』『まよいねこポッカリをさがして』など、日常生活の中で起きる、ファンタジーあふれるお話を多数書かれている長井理佳さんの文章に、『あたしのサンドイッチ』で絵本デビューされたイラストレーターの久保晶太さんの絵で味わうちょっぴり不思議で愛らしい世界。
久保さんは大のねこ好きなんだとか。絵本の中のねこまめたちも、いっぴきいっぴき愛情をこめてキャラクター設定しているのです。ブログでは、ねこまめ56匹のプロフィールも公開されていますよ。絵本で探して見比べてみるというのも、楽しいかもしれませんね。
みどころ
それじゃあ いくよ。まねっこ にゃんころもち あつまれ――!
掛け声とともに、大きなハチワレ猫、茶トラ、グレーの子猫、猫3匹が集まって、何をするかと言いますと……、
網焼きのおもちの真似をする、まねっこ遊びです!
おもちが網に並んだら、猫たちも「ハイッ、ハイッ、ぴっ!」と整列。
おもちが焼けて丸くなってきたら、「う〜ん、う〜ん、う〜〜ん!」と一緒にまあるくなって、おもちがふくらんだら、思いっきり顔をふくらませて「ぷ〜〜〜っ!」
そして、こんがり焼きあがったおいしそうなおもち、お皿に並べて何かける…?
作者は、「かなしきデブ猫ちゃん」シリーズの絵や『どろぼうねこのおやぶんさん』などでも人気の作家、かのうかりんさん。
だんだん焼けていくおもちに合わせて、転がったり伸びたり。3匹がおもちになりきる姿のなんと平和で可愛いこと! その豊かな表情と仕草には、誰もが笑顔になってしまうはず。愛嬌たっぷりの猫たちから目が離せません。
猫たちと一緒に、体いっぱいつかって、親子で「まねっこ にゃんころもち」体操! ぜひ一緒にやってみてくださいね。
猫好きの大人の方にもおすすめの絵本です。
この書籍を作った人
1983年愛媛県今治市生まれ。東京造形大学彫刻科卒業。現在は千葉県在住。動物や自然をテーマに絵を描く。「いろんなおめん」で第6回フジテレビKIDS Be絵本大賞入賞。絵を担当した『きみがおしえてくれた。』( 新日本出版社)で第24回けんぶち絵本の里大賞びばからす賞受賞。2014年ボローニャ国際絵本原画展・企画展に選出展示。絵本『かなしきデブ猫ちゃん』(愛媛新聞社/集英社文庫)や『どろぼうねこのおやぶんさん』(文芸社)の絵を担当する。
みどころ
幼稚園の帰り、コウくんはおかあさんと一緒にお買い物へ。
「ガタンゴトン ガタンゴトン」
あれれ、向かったのはスーパーではなくて、電車のホーム?
すると、電車の中から呼び声が聞こえてきます。
「いらしゃいませー」
なんと、やってきたのは商店街の電車! 車両に乗り込むと、そこは八百屋さんに花屋さん、ケーキ屋さん。コウくんとおかあさんが次の車両に進むと、パン屋さん。明日の朝ごはんの買い物をすませて、さらに魚屋さんでは釣りを楽しみ、途中の駅でおとうさんと待ち合わせ。まっくらトンネルに入ると、おばけたちのお店が並び、安売り会場では大混雑。抽選会でガラガラポンすると、なんとコウくん一等賞! その賞品は……?
どの車両にも、画面いっぱいに登場するたくさんの動物たち。その愛嬌のあるキャラクターを描いているのは絵本作家古沢たつおさん。それぞれが細部まで精緻に描かれ、生き生きと動き回り、いつまでも見飽きることのない魅力的な場面が続きます。
なんといってもワクワクしてしまうのは、「お買いもの×電車」という組み合わせ! 毎日の帰り道でお買いものを済ませられるだけでなく、商店街というだけあって、お店の種類も豊富で豪華なのです。いいないいな、こんな電車。どうして実在しないのでしょうね!
コウくんとおかあさんとおとうさんの時間を追うのも楽しいですし、それぞれの車両のお店の様子を観察したり、違う家族を探すだけでも時間はどんどん過ぎていってしまいそう。見ごたえたっぷりな一冊です。
この書籍を作った人
東京都生まれ。絵本のワークショップあとさき塾で学ぶ。主な作品に「クヌギくんのぼうし」(風濤社)「おしゃれなからすガラフィーさん」(おはなしプーカ・学研)お散歩と、猫が好き。
この書籍を作った人
山口県生まれ。詩人、絵本作家。詩情あふれる独自の視点で多彩な作品を創作。言葉遊びの達人でもある。詩のボクシング全国チャンピオン。サンリオ詩とメルヘン特別賞などを受賞。絵本『ひだまり』(光村教育図書)で産経児童出版文化賞産経新聞社賞、『みどりのほし』(童心社)で児童ペン賞絵本賞を受賞。詩集、絵本、翻訳、作詞など作品多数。
この書籍を作った人
1938年中国 北京生まれ。武蔵野美術大学デザイン科卒。「おじさんのかさ」(講談社刊)でサンケイ児童出版文化賞推薦賞を、「わたしのぼうし」(ポプラ社刊)で講談社出版文化賞部門賞を受賞。「だってだってのおばあさん」(フレーベル館刊)などの作品がある。代表作「100万回生きたねこ」は、子どもから大人まで世代を超えて読まれているロングセラーとなっている。
みどころ
猫が大好き、ミコばあちゃん。「かわいい、かわいい」と言いながら編み物をしていると、いつの間にか出来上がったのは猫の帽子。かぶってみると、猫になった気分です。ならばと、ミコばあちゃんは上から下まで猫になれる服を編んでしまいました。
「にゃん にゃ にゃーん! わたしも ねこよー!」
ミコばあちゃんは一日中猫になって過ごします。真夜中になると、猫たちは外へ遊びに出かけます。ミコばあちゃんも、夜中の公園で遊んでいると、そこへやってきたのは……!?
自分の好きなものに対してまっすぐに、心を開放した者同士の姿をのびのびと描いたこの絵本。ミコばあちゃんが見つけた自分だけの楽しみ。どのページからも猫を愛する気持ち、何かを愛する人への優しい眼差しが伝わってきます。……私の好きなものは何だろうな。
みどころ
もしあのことわざの一部を、「ねこ」に置き換えたら? ねこ好きなら一度は考えたことがある(?)夢のような一冊が誕生しました。どのページをめくっても、ねこ、ねこ、ねこ、そして、ことわざだらけ!
息子が「 これ、うちでもよくあるよね!」と声を上げたページをどれどれとのぞいてみると、「ねこの腕おし」。抱き上げられたねこが、人間の顔に両方の前足をピーンと突っ張らせて、これ以上近づけるなと言っているかのようです。「かいねこに手をなめられる」とか、「ねこと背くらべ」とか、もっとねこと人とが仲良しな絵はあるのに、よりによってそれかいと思わずにはいられませんでしたが、まあ、そんなものですよね……。
作者は広瀬克也さん。『妖怪横丁』や『妖怪遊園地』などの妖怪絵本シリーズが人気です。あの個性的な妖怪たちのように、ねこたちもまたそれぞれ個性的に描かれています。模様だけでなく、顔立ちや体つきも一匹一匹違います。でも、寝ているときの顔はみんなそっくり、幸せそう。
絵本でことわざを勉強だ、なんて構えずに、新しいことわざが生まれたぞ!とおもしろがるくらいの気持ちで楽しく読んでみてくださいね。
この書籍を作った人
僕にとって、絵本をつくるということは「あ!いいな」の気分が形にできるかどうかということです。だから、きょうも「いい気分」を探しています。1955年東京生まれ。セツ・モードセミナー研究科卒。グラフィック・デザイナー、イラストレーター。初の絵本作品は『おとうさんびっくり』(絵本館)。他に月刊漫画「ガロ」に描いた漫画を絵本化した『さがしものはネコ』(架空社)、主婦の友あかちゃんえほんシリーズ『みつけたよ!』『まあだだよ!』(主婦の友社)、『ばけれんぼ』(PHP研究所)、『まよなかのほいくえん』(いとうみく/文 WEB出版)、妖怪絵本シリーズ『妖怪横丁』『妖怪遊園地』『妖怪温泉』『妖怪食堂』(絵本館)など。