きみはいっぽんの木
- 作:
- やまぐち りりこ
- 絵:
- 松成 真理子
- 出版社:
- 童心社
きみは、いっぽんの木。雨をあびて、風をあびて、光をあびて、生きている。毎月発売される新作絵本の中から、絵本ナビが自信をもっておすすめする「NEXTプラチナブック」。今回ご紹介する絵本は『きみはいっぽんの木』。たくさんの命が生きていることへの喜びをうたう絵本。どんな内容なのでしょう。
NEXTプラチナブックとは…?
絵本ナビに寄せられたレビュー評価、レビュー数、販売実績など、独自のロジックにより算出された人気ランキングのうち、上位1000作品を「絵本ナビプラチナブック」として選出し、対象作品に「プラチナブックメダル」の目印をつけてご案内しています。
そして、毎月発売される新作絵本の中からも、注目作品を選びたい! そんな方におすすめするのが「NEXTプラチナブック」です。3か月に一度選書会議を行い、「次のプラチナブック」として編集長の磯崎が自信を持って推薦する作品を「NEXTプラチナブックメダル」の目印をつけてご案内します。
「きみは いっぽんの 木」
「きみは いっとうの ちょうちょ」
地球の上では、太陽の光を分けあいながら、ありとあらゆる命が生きている。
小さな生きもの、大きな生きもの、病院にいるきみも、宇宙にいるきみも。ブランコやかさも。どこかで出会い、どこかで繋がりながら、それぞれがそれぞれの命をめいっぱいに生きている。
そして、これから生まれてくるのは、他の誰ともちがう、たったひとつの命。きみは……。
かけがえのない命を授かり、この地球上に生まれてきた私たち。それは特別なことであると当時に、他の様々な命と共に生きている存在でもあるのです。だからこそ、その姿を見て、気持ちを想像し、喜びを分かちあうことで、胸がいっぱいになるのでしょう。
宇宙から見ると、地球は小さなひとつの星。そんな中でたくさんの命が生きている奇跡をうたうこの詩を書かれたのは、絵本作家であり詩人のやまぐちりりこさん。その詩の世界を、ゆったりと瑞々しく、風が吹き抜けていくような爽やかな絵で描きだしているのが松成真理子さん。その繊細で儚げな生きものたちの存在感、力強く壮大で美しい風景。それらを見ながら、「今」を生き、世界とつながっている喜びを感じることができるのです。
言葉と絵に導かれて
たとえば散歩中。頭の上で風に揺れる葉っぱの音を感じながら、その大木の圧倒的な存在感に包まれた時。何か胸の高まりを感じ、涙が出そうになる瞬間があります。生きている喜びを感じることができるのです。それは、好きな動物と対峙した時や、夜空を眺めている時、海にもぐった瞬間など、人によって様々なのでしょう。この絵本を読んでいると、その理由がわかるような気がしてきます。言葉と絵に導かれながら想像していくうちに……。ぜひ、そんな時間を味わってみてください。
この書籍を作った人
詩・童謡・作詞などの創作を手がける。日本児童文芸家協会創作コンクールつばさ賞・佳作受賞、詩とファンタジー賞・優秀賞受賞。絵本に『ぱんだんす』『しりとりえほん らいおんレストラン』(以上アリス館)、翻訳絵本『みんなだいすきクリスマス』(ひさかたチャイルド)『うんちでーす』(講談社)など。
この書籍を作った人
1959年生まれ。大阪府出身。イラストレーター、絵本作家。『まいごのどんぐり』(童心社)で児童文芸新人賞受賞。紙芝居『うぐいすのホー』(童心社)で第43回五山賞奨励賞受賞。『じいじのさくら山』(白泉社)などの作品の評価も高く、読者、専門家の注目を集めている。ほかに『こいぬのこん』(学研)、『くまとクマ』(童心社)、『ぼくのくつ』(ひさかたチャイルド)などの作品がある。
磯崎 園子(いそざき そのこ)
絵本情報サイト「絵本ナビ」編集長。著書に『はじめての絵本 赤ちゃんから大人まで』(ほるぷ出版)、『ママの心に寄りそう絵本たち』(自由国民社)、監修に『父母&保育園の先生おすすめの赤ちゃん絵本200冊』『父母&保育園の先生おすすめのシリーズ絵本200冊』(玄光社)がある。