実在のろう学校をモデルにして、障害に負けず懸命に生活しているこどもたちの姿を絵本化した作品。音のない世界を読者に伝えます。
普通学級では少し聞こえが悪いと言うのでゴンタは耳が聞こえにくい子供達が通う学校に転校してきた。不機嫌なゴンタと対照的に笑顔で迎えてくれたお友達。学校で生活しているうちに、皆は自分よりも聞こえが悪いようだという事、症状にあわせた授業がある事、先生が一人一人について話し合いをたくさんしている事など、今までの学校と違う事を知る。
ある日子供達だけでバスで買い物に行く事になる。道が分からなかったり、商品がどこにあるか分からないときに、人に聞いても聞こえない振りや知らん振りをされる。自転車のリンリンという音が聞こえなくてよけずに歩いていたら、ぶつかられたり。みんなはそんなことは慣れているようだけどゴンタは腹がたって機嫌が悪い。
学校に戻り校長先生に「なぜ、聞こえるのに聞こうとしない。みんな心がない・・・」と泣いてしまう。
みんな心がない。この言葉に私の心はわしづかみにされた。
耳で聞くんじゃない。心だ。心で聞こうとすれば音にならない声も聞こえるんだね。
子供の声が聞こえていないときがあるなと気付かされた。声は耳に届いているけど私の心が聞いていないときがある。
この事に気付けた私はこの本に会えてラッキーと思う。(^。^) (ねーねーさん 30代・ママ 女の子11歳、女の子10歳)
|