ゆきちゃんは、ときどき田舎のおばあちゃんからてがみをもらいます。てがみといっても、普通のてがみじゃなくて、絵てがみです。最初にもらったのは、ゆきちゃんが2歳になった時でした。
ゆきちゃんは、字も絵もかけなかったので、大きな丸をかいてお返事しました。
それからふたりの絵てがみ交換が始まりました。
ゆきちゃんは大きくなるにつれて、チューリップや似顔絵などの絵がかけるようになりました。
ゆきちゃんが友達とけんかした時には、おばあちゃんから「仲直りしたらもっとなかよしになるよ」というメッセージつきの絵てがみが届きました。
ある日、「おばあちゃんが病気で寝込んでいる」と、おじいちゃんから電話がありました。
ゆきちゃんはすぐに絵てがみをだしました。ところが、おばあちゃんからの返事がなかなか
届きません。いつもなら、すぐに返事が届くのに……。
遠くはなれていても、「絵てがみ」が女の子とおばあちゃんの心をつなぎます。
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