フルリーナは,キツネにおそわれそうになっていたオオライチョウのひなを見つけ,飼いならそうとしますが…….アルプスのきびしく美しい自然と,そこに住む人々の素朴な生活を描きます.
鳥が大好きな娘は、表紙の絵を見るとすぐに、
「この鳥は、シジュウカラ。これは、パパが子どものときに飼ってた鳥でしょ?」
と、1羽1羽の鳥を指差しながら楽しそうに話し始めました。
そうだね、アルプスはパパの国に近いから、きっと同じような鳥がたくさんいるだろうね。
カリジェの描くアルプスの風景はとても美しく、鳥たちの姿もまた色とりどりで、娘の心を惹きつけます。
中を開くとさらに嬉しい驚きが待っていました。
「にいさんのウルスリ・・・」と書かれているではありませんか!
娘は即座にフルリーナの前を行く男の子に目をやり、
「本当だ、ウルスリだ!」と興奮して叫びながら、今度は「ウルスリのすず」の本の男の子と見比べました。
「帽子も同じ!」
フルリーナとウルスリはきょうだいだったんだね。なんだかそれだけで、とても嬉しくなりました。
このお話は、女の子のフルリーナが主人公で、大好きな鳥もたくさん出てくることもあって、「ウルスリのすず」以上に楽しめたようでした。
私は、留学中に訪れたハイジの山小屋やマイエンフェルトの町を懐かしく思い出しました。いつか娘といっしょにカリジェの絵の世界を旅してみたいな、と願っています。 (ガーリャさん 40代・ママ 女の子8歳)
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