「ふろしきでんしゃ」って、いったい何なのでしょう。
色々想像をめぐらせながら絵本を開いてみると、やってきたのは唐草模様のふろしきをマントにしたおばあさん。
「きょうもがんばんべー、しゅっぽっぽー」
そう言って頭からすっぽりふろしきをかぶると・・・なんと「ふろしきでんしゃ」に変身した!
それはもうびっくり。
見ていたハルタくんも、ふろしきでんしゃに乗ろうとホームに走っていく。
すると、電車から降りてきた人たちが、
「あー楽しかった。畳のお部屋に素敵なお庭、大きなお風呂もあって最高」
なんて言っている。
だけど、ハルタくんが乗り込んでもどこにも見当たらない!?
最初の大変身からおばあさんには驚かされっぱなし!
予測のつかない展開の連続に、だんだんハルタくんの気持ちと重なってきます。
「いったいどうしたらそこに行けるんだー?」
ハルタくんとジタバタしているうちに、ハチャメチャな時間が過ぎていき、気がついたらすっかり一日は終わっていき・・・でもなんだか不思議とすっきりした気分。
うん、明日こそ。
山崎克己さんのナンセンス絵本、なかなか手強い内容になっています。
迫力の画面に、考える間もなくどんどん引き込まれていってしまいます。
もしかしたらこんなヘンテコな世界、本当にあるのかも?これは楽しい。
皆さんも是非一緒に振り回されてみてくださいね。
唐草模様の迷路も楽しめます。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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